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東狂マジキチランド

Author:東狂マジキチランド
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2012年12月29日
映画の紹介『ほしのこえ』

ほしのこえ9

やあみんな。ジェイです
忙しい年の瀬に映画なんて見てられるか!って思うかもしれない。
でも大丈夫さ。今回紹介する『ほしのこえ』は25分の短篇アニメ映画。慌ただしい中にも一息入れたい、そんな時に見てくれればオッケーだ。
監督は『秒速5センチメートル』で有名な新海誠。2002年に公開した作品で、監督・脚本・演出・作画・美術・編集を全て監督一人で担ったインディーズ作品だ。
ちょっと困ったことに、短編映画なのであらすじや見所に触れようとすればかなりのネタバレになってしまう。
ネタバレが問題になるような作品ではないと思うが、気になる人はスルーするか映画を見た後で気が向いたら記事に戻ってみてほしい。

2039年。人類の調査隊は火星で異文明の遺跡を発見するが、突如現れた謎の生物達によって全滅させられてしまう。
「タルシアン」と名付けられた彼らに対抗するため、国連宇宙軍は遺跡から得た技術で人型ロボット「トレーサー」を開発。
2047年には旗艦・リシテアを中心としたリシテア宇宙艦隊がタルシアン調査のために出発した。

ほしのこえ5

リシテアには主人公の少女・長峰美加子が乗っていた。ごく普通に暮らし、クラスメイトの寺尾昇と良い感じの仲になっていた美加子だが、「トレーサー」のパイロットとして召集されてしまったのだ。

ほしのこえ3

ほしのこえ2

美加子と昇はメールでやり取りを続けるが、リシテアが地球から遠く離れるにつれて次第にメールの行き来に時間がかかるようになっていく・・・


・・・・・・

とまあ随分仰々しいあらすじ紹介をしてしまったわけだが、実は異星人とかロボットとかはほぼどうでもよかったりするのがこの作品。
要は新海誠作品に通底する「距離」と「離別(あるいは喪失)」というモチーフが大事なのだ。
学校の制服でロボット乗ってたり、星間光速メールができるハイテク携帯なのにディスプレイがモノクロだったりと色々ツッコミ所はあるけどそれもどうでもいいのである。

ほしのこえ8

さて、「距離」と「離別」というモチーフが指し示すテーマは「物理的距離と心の距離」というある意味ありがちなものだ。それまでは毎日顔を合わせていた二人が、「物理的距離」が離れたことで限定された手段でしか互いの気持ちを伝達できなくなってしまう。・・・その中で「心の距離」はどうなっていくのか?
それは身体性と心の問題の域内とも言えるし、究極的に俗っぽくしてしまえば「遠距離恋愛って上手くいくの?」ということでもある。つまり、別にロボット乗って宇宙に飛び出さなくても遠くに引っ越すだけでもだいたい同じ状況にできるのだ。実際、『秒速5センチメートル』では同じテーマをただの引っ越しで描いている。

では何故この宇宙設定なのかというと、それは我々に「想像力の先」を見せるためじゃないかと僕は思う。
平凡な遠距離恋愛ネタも、宇宙規模でやってみるとそれだけで面白い側面が出てくる。光年単位で離れることで物理的距離が決定的な時間的距離をもを生んでいくのだ。
タイムラグなしの通信が当たり前になった我々にとって、これはとても現実感の薄い現象だ。時間差が半年程度なら前世紀の国際手紙と思えないでもないが、それが十数年ともなればもう我々の想像力の届かない領域に突入してしまう。結果として、共感が凄くできそうなのに全くできないという不思議なテイストが生じる。
我々は知らぬ間に現実感から切り離され、平凡なはずのストーリーはふわりと宙に浮き上がって特別な脆さと美しさを伴い眼前に現れるのだ。ありふれたテーマを宇宙という不可知の領域に投げ入れることで、新海誠特有の光の演出と相まって不思議な神秘性を持たせることに成功したのが本作というわけである。
(逆に言えば、『秒速』はこれを踏まえて非常に「地に足の着いた」描かれ方がされていると言える。こちらはこちらで別の味わいがあるのでオススメだ。)

ちなみに個人制作だからといって映像面でも侮るなかれ。わりとどうでもいいロボットバトルでもマクロスチックなミサイルぶっ放したりしてそれなりに見ごたえがあったりする。

ほしのこえ6

ほしのこえ7

・・・・・・
今回の紹介はここまで!
作品の感想や当記事への苦情等はコメント欄に頼むぜ!


  B!

[ 2012/12/29 00:04 ] 映画 | TB(0) | CM(0)
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